廃校になった分校にあったピアノ

mukku38682010-11-30

今朝の南アルプスです。 甲斐駒ケ岳が、朝日に輝いていました〜*

先日 昇仙峡の近くのお宅へ伺いました。  半永住・半別荘のお宅です。  県内へは、東京からも 名古屋からも 2時間〜3時間で来られるので 週や 月の半分を山梨で過される方々が増えています。  都会の生活ですと 夜型的な生活リズムになる事が多く 仕事中心の生活に成りますが、 此方では 早めに仕事を切り上げて 夕方から 夜をゆっくりと過す事を楽しまれている事が 多いようです。  そして 此方に遊びに来られる友人知人達との ホームパーティーを楽しまれることも多いようです。 その為 お子さん方が小さかった頃に使っていた ピアノを 別荘へ移動されて 弾いたり 聴いたりと 新たな楽しみ方をされる お宅が増えています。
その様に使われる為に 別荘へ移動された ピアノの調律にお伺いをしたのですが  『 もし時間にゆとりがあれば 序でに見て貰いたい ピアノが、1台在るのですが…!? 』との事で そのピアノも拝見する事になりました。

この写真は ある廃校になった学校のピアノの姿ですが、拝見させて頂いた ピアノも 何年か前までは 写真のピアノの様に その地区の小学校の分校に有ったピアノでした。  地区の子供達の多くが卒業してしまい 通う子供達の人数が減った為に 廃校になったとの事でした。
『 校舎を解体する 』と聞いた 地区の方々が、その様子を見学に行かれたそうです。最近の様に 廃材の分別作業も 規制が薄かった時代だったので 重機で学校の備品も 校舎と共に潰されていったそうです。 2階のある壁が剥がされた時に そのピアノの姿が、見えて 皆さんは 慌てて 重機を動かす作業員にお願いをして 操作を止めて頂き 2階へ駈け上がって 必死に ピアノを 校庭まで下ろしたそうです。
YAMAHAアップライトピアノ 【 No. 100 】という型でした。 皆さんが、集まれる様な場所に 置かれてありました。 古いピアノなので 外装はちょっと剥げていましたが、目立った大きな破損も無く 錆も殆ど出ていない状態で シッカリとした作りなので 出来る程度の作業を引き受けました。  掃除をしながら アクションの 整調 を進めて行くと 想ったよりも なかなかのタッチに戻りました!
そして いよいよ 調律をしようと 《 チューニングピン 》を チューニングハンマーで動かそうとした時〜 『 ビクともしない…!? 』  色々な箇所の数本のチューニングピンを調べたところ どれも動く気配無し…!?   どうも 校舎解体作業中に 粉塵を防ぐ為に 水が撒かれていたのでしょう。  目で見える部分は 大きな故障が無いのですが、チューニングピンを支えている 《 ピン板 》が湿ってしまい 表面は乾燥したものの 内部の板が、シッカリと水分を吸ってしまって 見えない部分のチューニングピンが 錆びて 板にくっ付いてしまったようでした…!
『 調律をしようとしたのですが、その様な訳で 無理に 力を加えると 板が割れる恐れがあります…。  でも ラグタイム風な ちょっと狂った音程のまま これ以上狂わないピアノになりました〜! 』とお伝えして 弾いて頂くと 『 こんなに弾き易くなったの〜〜!? 』と 驚かれました!!
アクションのメンテナンスは 出来ますが、 調律をして 音を整えることは もう出来ないピアノになっては居ましたが、弾いていると 自然と 昔を懐かしく想い出す〜 そんな響きでした〜♪
 

近所のリゾートホテルの クリスマス・イルミネーションです〜☆ 家族連れが訪れて 夜の散歩を楽しまれています!!