再び 響き始めました♪



先日から お預かりをしていた 《 レスター 》の アクション修理が終わり  納めて来ました。    ピアノの 必要としている修理を 点検しながら  直したり 補強したりしました。    多くの 長年 眠っていたり 調律をしていなかった ピアノが そうなのですが、 全体のバランスが整うと 不思議と 弾く時間が長くなっていきますし  此れまで以上に 自分の奏でる 音 を 聴こう! としながら弾き始めるようになるので  更に 修理ヶ所が発生することも在りますが、 それを起さないように  一旦 元々着いていた 膠 を剥がして 部品をバラバラにして  再度 接着し直す事も出来ますが、  時間と 費用が 其れなりに掛かってしまうので  最低限の チェックをして 強度や 雑音の原因となりそうな所は 確実に手を入れておきました。
どうしても 年間通しての寒暖の差や 湿度の変化が大きな土地柄なので 関東平野の 仲間内の会話でも 『 そんな事、起きるの? 』 と 驚かれる様な事も 少なくないです。    その様なことも お客様には ちゃんと繰返して お話をして  楽器の 変化について 知って頂くように 努めていますが、 此方での生活をされてみると  人の生活の仕方も ご当地的な方法や 道具を必要としたり  同じ町内でも 僅かな距離で変わる 標高差 によって  天候が大きく違い事を体感されてこられるうちに  楽器への 関わり方へも 変化が出てきます。 


43年ほど前に 個性的なコンセプトの元に作られた ブランド ですが、 こんなにも 好い状態で残っていてくれたことは 嬉しいものです。   年とともに 劣化部品が出ることも当り前です。  ですが、 新しいピアノを売らねばならない人たちも在りますから  調律に伺った御宅のピアノが、 20年を超える頃になっていると 『 このピアノは もう古いので 新しい良い物に買い換えた方が良いです! 』 と 言われてしまえば、 がっかりして  長年連れ添った ピアノを手放す人も 少なくありません。   もしも その様に言われても 弾かれているお客さまご本人が、そのピアノを気に入られているのであれば  どうぞ末永く 共に過してくださいね。
プロとして 演奏することのみをなさっている方や 音大を目指し 進まれる方は  是非とも ご自分の耳と 感触で確かめて 気に入られた グランドピアノを 見つけて下さい。   同じ型でも 1台 1台の音は 全く違います。   違わないような型であれば  音を聴くことに対して疲れてくるので 長くは弾けないでしょう。
このピアノも アクションを修理して  本体とのバランスを整えましたが、 ピアノを支えている キャスターが 折れてしまっていたことや  長年 惹かれないで居たことなどもあって 全体的に整えてから  何度も自分で弾いて 確かめながら  再調整を繰返しました。  昨日のLIVEのキーボードではありませんが、  自分の耳で 実際に音を聴きながら弾いてみると 自然と 必要な作業は見つかります。 


やっと 春らしくなってきました。   点描 のように 小さな木々の葉が、たくさん 揺れています。