懐かしい 永遠のスター・ビクター君のピアノ

mukku38682010-11-01


『 名前が、よく分からない 古いピアノなのですが、調律をして頂けますか!? 』と お電話を頂きました。   お友達から 「 邪魔になっちゃったので 貰って欲しいのだけれど… 」と連絡があって 譲って頂いたそうです。   伺ってみると リビングを兼ねた アトリエに 赤い《 マホガニー 》と呼ばれる 木目の美しい どっしりとしたアップライトピアノは 居ました。
本来のマホガニーの材木の良質な部分は 黄褐色です。   材木を扱う方や 諸外国の方々に 「何故、この色を《マホガニー》と呼ぶの?」と 尋ねられます。   彼らから見ると この色は 日本のピアノの色の名称では 《 チーク 》に 当たるのです。

蓋を開けてみると 美しい字体で【 VICTOR 】と 書かれており エンブレムには 小さな《 ビクター君 》が、居ました。   昭和56年(1981年)製でした。   このブランドは 年代で エンブレムや 字体が、変えられています。   日本ビクターが、当時 《 アトラスピアノ 》に製造させていた物だと思います。   後に 《 フローラピアノ 》でも 製造をしていますが、エンブレムと 字体と アクションの作りと その響きから アトラス時代の物だと思いつつ 記憶が曖昧で すみません…。

長い間 眠っていたピアノだそうですが、いつも通りに 一旦 鍵盤を全部外して掃除機を掛け 鍵盤の支点になるバランスピンや フロントピンを磨いて 全体の整調をしながら 点検をしていくと 大きな破損も無く 逆に 当時の材料の丈夫さと 質の良さを感じながら 作業をしました。
調律をしていても どんどん音が響きだしてくるので とても楽しい時間でした!

絵を描かれる方なので 折角ですから アクションを外して 内部を見て頂くと デジカメで パシャ!パシャ!と 様々なアングルで 撮られていました。
便利な時代で 私も 携帯電話のカメラ機能で 珍しいものや 記録を撮って置く様にしています。  お陰で こうやって《 ブログ 》なる物を 私でも簡単に 携帯電話を使って 書き始められました。  前の携帯機種に 保存したままの 丸いエンブレムの ビクター君に 近々、会いに行く 予定なので お楽しみにお待ち下さいませ。

作業が、終わってから パネル類を外した状態で 弾いて頂くと 「 家のピアノ、こんなに 良い音なの〜!?  改めて 譲って下さったお友達に 感謝ね〜!」と 喜んで下さいました。
ピアノも喜んでいるでしょう!! 本当に 調律師冥利なお言葉を有難うございます。

パネル類も戻して 全ての作業が、完了してから ご主人様が、『 音叉 と言うものは〜!? 』と 話題に されたので 鞄の中の《音叉》を出して 振動させて ピアノの 本体に着けて 音の響きを聞いて頂き ピアノの全ての部品が、1台のピアノの音を作り出している事を 感じて頂きました。 
  

おまけは、我が家の愛犬の ジャックラッセルテリアの Noel に 現代版・ビクター君を 演じさせようとしてみましたが、さすがは 我が忠犬… =^Å^=   カメラ目線を覚えてしまっていて。  大好きな《おやつ》にも 目もくれず。  大好きな人の声でも聞かせれば〜 とも 思いましたが、デッキを舐めだす始末で… f^^;

☆本物のVicror犬の本名【 ニッパー君 】(ジャックラッセル・テリア)については 是非、下記をクリックしてみて下さい。  愛しい亡き飼い主の声を聴いている 原画も見られます!!
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%83%83%E3%83%91%E3%83%BC_(%E7%8A%AC)
http://www.nipper-shop.jp/