真空管のオルガンと ピアノメーカー

mukku38682010-11-06

少し前のことですが、「 うちに オルガンが有るけれど…。 」と ご連絡を頂きました。
伺って見せて頂くと 足鍵盤付きの アメリカの 【 ボルドウィン社の 真空管のオルガン 】でした。  調べてみると 戦後に作られたものでした。
【 ボルドウィン 】 は、Jazzピアニスト達に 好まれる個性的な音と デザインのピアノも 作っていました。  残念ながら 数年前にその幕は下ろされました。  最近になって 図面ごと中国の企業が買い取り Made in Caina として 出始めているそうです。
アメリカの 気候風土の中で育まれてきた ボルドウィンのピアノは 日本の気候風土に馴染むまで 暴れるものでしたが、楽器として育ってくると 独特なアメリカンな音を 響かせてくれました。
知人が、個性的な1980年代の N. Y. スタインウェイを弾いていますが、調律が狂ったままで 先ず 初めて弾かせて頂いた時に 弾き方次第では 「 ボルドウィンの音に似ている〜♪ 」と 感じる音色も含んでいて 同業者の中には 「 ボルドウィンと スタインウェイを一緒にするなよ! 」と言う人も居ましたが、製造する それぞれの国々の《 気候風土 》や 《 環境 》 そして《 言語の発音 》などが、 「 作られるピアノに 影響を与えていることは、 大きいよね〜! 」と 様々な年代や 国籍の 楽器を メンテナンスして来ている 調律師達は、話しています。  


今回、見せて頂いたオルガンは、 足鍵盤付きで  設置スペースは 約一坪。    ご高齢ながら 日本へ赴任してこられた アメリカ人宣教師が、 お母さまから譲り受けた大切な楽器です。      しかし日本の住宅事情では 楽器が 大きすぎて置けず…。   知人宅に置いて貰っていましたが、 其処でも置けなくなったので 新しい追の住処を探すことになりました。

真空管のマニアの方々は 未だに多く あちら此方のお客様宅で 大小の真空管アンプや テレビなどを見せて頂く事があります。
このオルガンを 趣味の範囲で 見せて頂いた感じでは、足鍵盤の回路故障のみでした。      しかし 私自身には 電気や真空管の修理技術が無いので 楽器として オルガンを扱える方々が、身近に多いであろう そして理数系の方々も多い キリスト教徒の皆さんを中心に 引き取り依頼のお願いの 声の掛けをしました。  随分と興味を持たれた方々は 在りましたが、サイズの問題と 極端に熱を発する等の特殊な楽器の為 今回は、処分の道を辿りました。


真空管のスピーカーなどでしたらば、 大きめでも  又、私の本職の技術の範囲の アップライトピアノや グランドピアノならば、 古くても 直ぐに永住先が見つかったと思います。  実際に「 足鍵盤のスペースがなぁ…  アップライトのサイズならばなぁ… 」と 言われました。

ピアノを弾き ミッションスクールで過ごした私の体験上では 足鍵盤付きオルガンも リードオルガン並みに 興味深い物ですが、やはりスペースの問題がありました。  

全くご縁の無い博物館などへも 連絡を! とも 思いましたが、 残念な結果となりました。

今後も 出来るだけ 様々な貴重な楽器達の 保存を!! と 考えています〜♪


【 ボルドウィン 】については、後日また お話しますね〜*^θ^*