国立で忘年会♪そして恩師達の事を想います。

日本ピアノ調律師協会 関東支部 に所属していますが、その支部の中の 班 の忘年会に これから行きます♪  その前に 書き終えていない 年賀状の宛名書きと 一言を書きますが、 作業に入ってしまう前に 今日のブログです。
協会会員は 支部や 班に関わり無く 出身地や 仕事の形態などによって 様々なネットワークを持っています。  私が 調律の道へと進んだ時、 様々なピアノとの関わりと 仕事をしている師匠達と 出逢いました。

その昔 早くから養成所を作った YAMAHA 以外の 沢山の ブランド(そのお話を未だブログにUPしていませんでした! 改めて後日。)を作る 沢山の製造会社が、在り かつて多くの調律師は 製造会社に若くして入り  製造技術を学ぶと 同時に 作ったピアノのメンテナンス技術を学ぶものでした。
ハンドメイドの 製造工場から  講師として来られていた 先生に  声を掛けて頂いて 工場へ研修に行った事がありますが、 その時にもお約束の 『 学校出の 姉ちゃんに 何が出来る!? 』と 言われました。  イジメの様に 聞こえますが、『 ちゃんと見ているよ! 』と 素直に言えない 職人達の歓迎の言葉でした。      製造の工程も 勉強は出来たのですが、 急遽 入ってきた 【 NIGHT LIGHT 】と言う 後にブランド名を変えた 煤で 真っ黒く汚れた 名器がやって来たので その修理をする事になりました。  新しい物を作る経験をする為に わざわざ浜松・磐田まで 行ったのに 修理をする事になったのですが、 新品のピアノ達の中で 煤けて汚れた ピアノが、掃除から始まって 鍵盤の張替えなどの作業を続けていくと 改めて『 調律師の仕事 』の意味を考えていました。   帰る日になった時に その様子を見ていた 熟練の 職人さん達が、『 また来いよ! これ 木っ端で作ったものだけど〜 』と 鍵盤の調整をする際の 真直ぐなスケールと  別の方からは 『 これ、何で作ったか解るかな!? 』と  自転車のスポーク(車輪の放射状にある 太目のワイヤー )で ハンマーと 弦の距離などを測る為の スケールを 下さいました。  それらを作る技術は 簡単なものではありません。   未だに狂うことも無く 使い続けています。
   

此処からは ちょっとシリアスなお話です。
年賀状を書きながら 過去に届いた 喪中葉書の整理も 改めてしていると 学生時代に 一番学生達の中に居て下さった先生の 息子さんからの葉書も 出てきました。  ご飯を作ってご馳走してくださった奥さんはじめ 同い年のお嬢さん 趣味が同じ息子さんも含めて ご家族皆さんに 社会人になってからも お世話になりっ放しでしたが、 工具を残して 旅立たれてから 早いもので 三回忌もとっくに過ぎていました。  この春にも 『 小学生の中に 古い昭和一桁生まれのピアノを戻すので 似合う丸椅子を付けてあげたいので! 』と いよいよの在庫一掃処分を前に伺って 皆が、持ち帰らなかった 工具や 部品類を一緒に頂いて帰ってきました。  暑い夏に 修理の勉強をさせて頂きに お邪魔していると  つい ビールで喉を潤してしまって 作業中断… なんて事が、度々 起きてしまったエピソードが 沢山ある先生です。   


毎年 清里で 研究会 & 大酒飲み会 を開いていた グループがあり  年々、 その研究会のメンバーが 他界されて 会を開け無くなっていたものの 何かがある時には 声を掛けて 呼んで下さっていた先生の息子さんから この春 連絡が入り 『 其方の知り合いの 温泉を紹介して欲しいのだけれど… 』との事。  三度目の癌が、発症していました。   湯治に来られた際に お付合いも長く続けて頂きつつも いつも申し訳無い思いが、常にある先生でしたので 『 10分でも好いから 会いに来い! 』と 繰り返し電話口で仰る言葉が 内心 『 豪い先生なのに 何で そんなに言って下さるのかな!?』と 想いながら 会いに行きました。   『 湯治は 想っている以上に疲れるものだから 横になって身体を休めるものですよ! 』と 悪態をつきつつも 1時間ほど 色々な話を 先生と 同業者の先輩の息子さんと 3人で喋りました。      そして『 来月辺りに また来るから! 』と お別れをしました。    後日 予定を連絡して頂いたので ご自分の身体のことを理解されているご様子だったので 再開の時には ちょっと無理をさせてしまったとしても 一緒に行こう!!と 決めていた場所がありました。  いよいよ数日後!と 心配もありながら 楽しみにしていると 『 今朝 眠りながら 亡くなっていた… 』と 連絡が入りました。  再会を約束していた日が、葬式になるなんて。  再会の時には、以前 心配をかけた我が息子の レスリングで頑張っている姿を写真で見ていただこうと 報告したい事も沢山考えていたので いつか来るであろうその時が、突然の事で 想っていた以上に 悲しすぎて そんな再会の仕方をしたくなくて 心の中で また悪態を付きながら ご家族へ 『 行きません。 御免なさい。 』と 連絡をすると 『 落ち着いたら ゆっくり喋ろうよ。 笑いながら死んでたから 心配しないで。 』と 同業者の先輩に当たる お嬢さんに 言って頂きました。
去年の忘年会には 『 俺、病気だから 行かない! 』と言っているので 忘年会の前に 御宅にお邪魔したら 結局、飲めないし 沢山食べられないのに 忘年会に来ちゃった 先生です。   今日も 忘年会の前に 御宅にお邪魔をして 線香を手向ける予定です。   でも ご家族のお話だと 『 家の中で足音がする…!! 成仏する気が無いみたいだよ…。 好きにさせている。』と 兄妹で 口を揃えて言うので   どうも 私の背中に乗っかって 忘年会に付いて来ちゃいそうです。