姉妹そしてそれぞれの娘達へと弾き継がれて〜♪


多くのピアノが、 鍵盤の 蓋を開けた正面に ブランド名や メーカー名が入っていますが、 このピアノは 鍵盤押さえ の 左側と 上のパネルの 右上に 入っています。   この様な 特徴からも 大体の 製造年代が判るのですが、 以前にも 『 古くて 変なところに 名前が書かれているピアノなんだけど 未だ使えますか? 』 と 友人が、 ピアノの先生より 譲っていただこうかどうしようか!?悩んで 電話を掛けてきたので  『 大丈夫! 壊れていても 直せるし  好い音が出るよ♪ 』 と言う事で 頂いたのですが、 調律に行って 製造番号などを調べると 『 お父さんよりも ちょっと 年上のピアノ だよ〜! 』 と 子ども達に伝えると 『 お父さんよりも お兄さんなんだって!! 』 と 姉妹で大騒ぎになって  直ぐに ピアノに 愛着を持ってくれました。 

今回の この ピアノは 東京の ご実家に有ったものを お姉さんの御宅の 姪御さんがいらっしゃる 他県へと移動して使われていたのですが、 姪御さんも大きくなって レッスンを止められたとのことで  引越しを機に 今度は 妹さんの御宅へと やって来ました。    色々と環境の異なる場所に 置かれてきたので  ちょっと独特のクセがついていますが、 多分 今度の お宅でも 長く暮らすこととなりそうです。   置かれた この場所に馴染むまでの 1〜2年間は ユニークな動きを見せてくれることでしょう。
鍵盤を全部外して  数年分の 掃除をしました。  『 家のピアノって こんなに汚れていて  恥ずかしいわ・・・ 』 と 仰る方も 在りますが、 此れは有る意味で 調律師たちの 怠慢にも由る場合が多いのです。   けんばっぼ隙間からは 日常生活の 埃は 入る込むものです。  そして 鍵盤を外さねば出来ない作業も 有るのです。   

ダイニングリビングなどに置かれる事が多いので  台所で 煮炊きする水蒸気や 油の 細かな粒子が、 衣類や カーペット等からも舞い上がった 細かな埃と共に 入り込んでいます。   油物の料理がお好きなお宅や 幹線道路などの 車の排気ガスのタールが、 埃を固めてしまっている事があります。  少しずつ 蓄積していくので  それ程 タッチへの大きな影響は感じられませんが、 それらの様に 鍵盤の働きをゆっくりと鈍くしてしまっている事は 間違いありません。   この箇所の 掃除と 簡単な作業のみで 試しに弾いていただくと 『 こんなに 好くなったのね!! 』 と 《 整調 》の作業が、終わったと思われる方も有るほどです。


鍵盤 は 押し下げると シーソーの様に  向こう側が上がります。  その先には キャブスタン(パイロット) と言う 円柱 の 部品によって  鍵盤 の 力 を アクションへ と伝えます。   その キャプスタン は かつては 木製でした。   最近では 樹脂製の物が 増えてきていますが、 接点の ウイペンヒール と言う箇所の 丈夫な フェルト との 接触面を 潤滑にする為に 棒状の 《 黒鉛 》 を塗って  金属の ヘラ状の ( 例えば 工具の大型のピンセットの 柄の部分など ) 物で 擦って  磨き上げます。    似たような 様々な接点に 潤滑剤として 《 黒鉛7 》 を塗りますが、 細かな場所へは 画材屋さん等で売っている クロッキーなどに使う 鉛筆の芯の柔らかな 4B や 5B 以上のものが便利なので  持ち歩いています。


鍵盤のお話の序でに 《 譜面台 》 が、 きちんと収納された状態で 蓋が開け閉めできなくなってしまっているピアノがあります。   この 譜面台が 開いた状態のままですと  1段高くなっている 《 黒鍵 》 を 常に押した状態になってしまっています。   その分 白鍵よりも 負担が掛かり続けるので  タッチなどに 影響が出てしまいます。   もしも その様な事に気がつきましたら 調律の際に 直して貰って下さいね。



武田信玄の 息子が築城して  完成に至らなかった 新府城址 近くの 新府桃源郷です〜
   勝沼・一宮の辺りの 桃畑よりも  送れて花が咲きます。   今年は 新府の桃も いつもより遅く開花しました。    花が咲くと 日の出と共に 受粉の作業が始まります。   後々には 好い実を実らせる為に 摘果 と言って 小さな桃の Babu を 選別して  数を限定させます。