ケイキの話3

今日も暑い日と成りました。  高原の爽やかな風が吹く 標高1200mの清里でも 室温が、28℃ 近くまで上がりました。   お昼を挟んでの作業でしたが、 車に戻ってアスファルトの上の外気温を見ると 40℃を超えていて  先程のニュースでは 甲府で 37℃ 近くまで 気温が上がったと知りました。  

連日の暑さで ゆっくりと過していた昆虫達が、 活発に活動を始めました。  「 そろそろ オオムラサキ が、飛んでくるかな〜? 」 と 思っていたらば 網戸の所から なにやら 羽音 が 聞こえてきました。   既に 眠っていた お子チャ魔 NOЁL も 起きてきて 興味津々です。   立派な角を持って黒光をしている ノコギリクワガタ でした。   どうも 成虫に成り立てホヤホヤの様子で 薄羽 を出したまま 網戸にとまっているので  はじめて見た NOЁL は すっかり目を覚まして 大興奮でした。  「 挟まれると痛いよ〜 」 ということが分かると 二度と近付かなくなるので  今回は 網戸越しに ご対面を楽しみました〜


さて ケイキの話です。
見たままに 水平を見るものですが 「 何でこんな物まで持ち歩くのか!? 」 と言いますと 稀にですが、 長い間 和室の畳の上に置かれている アップライトピアノ が、 傾いてしまっていて 弾き難くなってしまう事が有るからです。   アップライトピアノ は 鍵盤の有る手前側よりも 壁に近い向こう側が、非常に重たいのです。  見た目のサイズは 一般的なものでも 古いピアノですと 総重量が、270kg 近い楽器もあります。   パイのの音の数は 現在では 通常 88音 です。   しかし 弦の数は 230本 程張られてあって その全てのテンション(張力)は 20トン にもなっています。   その弦のテンションを支える為に 鉄骨(フレーム)がありますし 響板の向こう側(裏側)には 丈夫な支柱も入っています。  ですから バランス良く 四角い箱 として 鎮座していてはくれずに  鍵盤の向こう側へと 力が掛かっている為に 畳が沈んでしまう事が有るのです。  和室に アップライトピアノを設置する際には キャスター の下に 敷板 と言う ピアノの重さを 点 では無くて 面 で受ける状態にしていますが、 それでも 手前と 向こう側とでは バランスが違うので 壁に寄り掛かってしまっている事も あります。


自分自身が、その情況がどの程度なのか!?を知る時には このような物を代用する事があります。
どんな風に 代用するのか!?と言いますと

こんな風に 糸などに吊り下げて 縦のラインで 傾き具合を見ます。
明らかに 縦のラインと 真直ぐに下がった 糸 が、平行とならないような場合には 確認するまでも無く  弾き難い常態に至ってています。   その様な場合に お客様にも 目で見ていただきながら ピアノが壊れたのではなくて  支えている床に問題が生じてしまっていることを分かりやすく知っていただいて  敷板 等で 傾きを修正する場合には どの程度 どうするのか!? を見なくてはなりません。   「 家が古いから壊れた! 」 と 悲観されない様に ピアノの構造についても 改めてお話をしながら  畳(床) と ピアノの状態をお伝えしながら 必要な作業内容と 進め方をお話します。   状態によっては インシュレーター と言う フローリングなどの部屋に ピアノを設置する際に キャスターの下に敷く お皿の 一組 4個の内の 2個を利用するなどして バランスを取る事もあります。
道具は使いようですね。         


田んぼの稲も 随分と伸びてきて 緑濃くなってきました。   暑かった今日の夕方、 甲斐駒ケ岳 の山頂から 雲が湧き上がっていました。


夕焼け一歩手前の時間帯に やっと涼しい風が 吹きはじめました。  基本的に エアコンが無いに等しい状態なので  少しずつ 雲が染まり始める様子を眺めながら 自然の風を楽しみました。

この時間帯は 花が鮮やかに映えるので  好きな時間です。   冬の暖かな窓辺で 一度咲き終えた クンシラン が、 再び 咲き始めています。