巨大な台風で仕事は延期されましたので 小さなこだわりの話を1つ。


未だに 非常にゆっくりとした速度で 日本横断中の 台風12号です。  風や雨が 激しいかと思えば、ピタッと止んでしまって  そして又物凄い音と共に 激しく荒狂ったかのように 吹き抜けていきます〜
家の前の道も 川のように 未だ青い落ち葉と共に流れていきます。   そんな日は シッポの生えている家族達は 妙に気分が高まって  散歩に出掛けたがるものです。

早々に 土日のご希望で ご予約を頂いていた お客様の御宅の地形を考えると お近くまで行ってしまえば、台風の影響は この辺りとは全く違って 比較的に穏やかな状態で有ることが分かってはいたものの 念のために ご近所での土砂崩れなどの有無を伺おうかと 思っていた時に  電話が鳴りました〜
お客様が 『 無理をなさらずに 』 とご心配下さっての お電話でした。
やはり 御宅のご近所では テレビで報じられている様な激しい風雨は感じられず、 山に囲まれての穏やかな状態との事。  しかしながら行き帰りの道中の崖崩れや 倒木などの可能性も少なくは無いので 『 急ぐ事も無いですから 改めての 土日・祝日で来ていただける日に 』 と仰って下さったので 日程変更をさせて頂きました。
 
余談ですが、冬の大雪の日に お客様のお宅が見えていながらも 道の形状の為に吹き溜った雪の為に 車が浮き上がってしまって  折角 雪を掻いて待っていて下さった 御宅の前の駐車スペースまでには到達する事が出来ず、 車も放置は出来ず・・・ 結局 その場で日程調整をして 後日伺ったことも  数回あります。   冬場は 雪が多く降る天気図であることや 風の流れなどを考えて 必要に応じて  膝丈の長靴や スコップ等を積んで 調律に伺うのですが、 思った以上に修理が必要であったり 地域的に天候の変化が早かったり 色々な事があって 車のドアを開けるのがやっと・・・なんて事も あります。  RA−V4や CR−Vなどのような車に乗っていれば ドアが開く位の降雪ならば 脱出は出来ます。   その様な天気なのに セダンや チェーン無しのFF車の立往生に出くわす事もありますし 丸っきり動けなくなってしまったFR車が、既にJAF等に牽引された様な 雪を耕したことになっていると 厄介なので  スコップは必需品です。

これは 私の愛用のベルトです。  知人の革製品を政策販売をしている 《 ボンファイヤー 》 さんで 作ってもらったものです。   多くのお泡ベルトの バックル は 金属がむき出しのデザインです。   しかしながら それらのバックルによって お客様の大切なピアノを傷つけて仕舞う事があります。   ですから 配慮の有る調律師は お客様の御宅で エプロンを着用したり  この様な 《 くるみのバックル 》 のベルトを着用しています。   それでも 作業次第では 人間のへその部分に有る バックルが ピアノの外装に触れてしまうことがありますので エプロンが無い等の場合には ブラウスや Yシャツ の裾を前だけでも 失礼します、と 前に出して フォローする事も 無きにしも非ず、です。  クロスなどをベルトに挟んで バックルを覆うのも 1つです。  更には ジャケットの前や袖についているボタンも 金属製のものは避けています。  もしも着用している場合には 脱いでからの作業となります。  カフスボタンを使っている調律師を見かけることもありますが、 私からすれば NG です。  そして 真夏の半袖の際に ピアノのボディーや アクションの 金属部品に 直に肌を触れさせている調律師も NG です。   見ていても ハラハラしますが、 ホールのピアノ等の場合には 錆びた部品や 粉吹き芋 の表面の様な 錆び始める状態に至っている場合があります。   ですから私の場合には 《 アームカバー 》 を 年間通して 着用しています。