想い出を沢山与えてくれた《仁和寺》のお守りの鈴の音

仁和寺 》 「御殿」 の続きです〜

宇多天皇が、「法皇」となられてから過ごされたお部屋だそうです。

仁和寺は 仁和2年に 光考天皇が着工させたものの 完成を前に崩御されてしまい その意志を宇多天皇が引継がれ 仁和4年(888年)に建立された寺です。  火災にも合いましたが、五重塔徳川家光によって そのほかの建物も同時期に再建されています。 
「御殿」は 明治時代にも焼失してしまい 現在の建物は大正に入ってからの 御殿造りの傑作とも言われているものでもあるそうです。

「霊明殿」です。 見事な北庭の外れにあります。

薬師如来坐像」が 安置されています。

渡り廊下の屋根も 見事な桜の瓦です。  萱葺きと秋空の色合いが、 昔と変わらぬ風景を感じさせてくれます。 

昔の日本の建築は 壁が少なく 「襖」で部屋を区切られるつくりでした。   西洋の建物は 壁に囲われたつくりと成っているので 「壁紙」のデザインが栄えましたが、 この様な 見事な襖絵を眺めていると 外の空間と一体となっている日本建築の 様々な自然との調和を感じました。

静かに襖絵を眺めていると 四季折々の風の流れや 物音まで 感じられるようです。   山梨では 江戸時代にも防風林として植樹されていますが、赤松が多く 黒松は少ないのです。   多分・・・ですが、 様々な古い襖絵などにも 赤松を描いていることのほうが多い様に感じます。   その様な木肌の色の違いも その土地その土地の風景の違いに 大きな一役をかっていますね。

14日にお目に掛かった 調査チームの井手教授のお陰で 仁和寺ヘの興味が強まりました。   15日の午前中にですが、 一言 お礼を伝えたくて 御殿の絵画や庭や造りを堪能してから 仁和寺桜の林を抜けて観音堂へと向かうと 研究員の皆さんがいらっしゃいました。   顔を覚えていて下さったようで 『教授は 午後に成らないといらっしゃらないのですが・・・ 』 と教えて下さいました。 『 実は 今日が、撤収日なのです。』と 4ヶ月に及ぶ調査の最終日でした。   文化財の中での作業の感想なども伺えましたし 皆さんの 井手教授に対しての 様々な想いを伺うことが出来ました。   元々は 教授が、物理学を専攻されていたことや 最近のご活躍に至るまでのご苦労などをお話してくださって ご苦労の多い中で ユーモアの溢れるスケールの大きなお人柄を 改めて感じました。   そして教授の下で データを収集して これから保存する為の作業を 時間を掛けて進めて行く皆さんの柔軟な思考や姿勢を感じることが出来た事が、とても嬉しくて 有り難く感じました。  
井手教授始め 皆さんのご活躍をお祈りします。

物静かな世界遺産仁和寺》で 家族へ可愛らしいお守りのお土産を買いました。   「御殿」の観覧料と お守りなどを扱われている方のお嬢さんと初孫ちゃんのお写真まで 拝見してしまいました。
小さな鈴の音と共に 沢山の素敵な出会いに恵まれた《仁和寺》散策から帰りました。