ピアノ達の居場所 私たちの居場所

今年は紅葉は駄目かな…? と思って居ましたが、この1週間ほどの急激な冷え込みのお蔭で あちらこちらでへの移動途中に 秋色に染まった風景を楽しんでいます。
夜は夜で 月が煌々と輝いている中でも オリオン座やカシオペア座やスバルなど 空を見上げると 目に飛び込む様に 楽しめます。

我が家の庭でも 白樺、ウワミゾ桜、砂糖楓、エゴノキドウダンツツジ、マルメロ、山桜、コヒガンサクラ、ジューンベリーその他の木々の紅葉が楽しめます。  落ち葉の寮もなかなかですが、バラや クリスマスローズや その他の低木の根元に置いてあげると 真冬の寒さから守ってくれるマルチングの代わりになります。

寒くなってきたこともあって ヤマガラや シジュウカラなどが、エゴノキの実や ヒマワリの種をついばみにやって来るようになって 色鮮やかな色彩の中で 賑やかに飛び回ったり 歌っています。 窓から ふと、外を眺めると そこだけの時間が止まって仕舞ったかのように しかしながら そっくりな様で1枚ずつ違った色に染まった葉が、陽の光や 風によって それぞれに生きているかのように 感じます。

数年前に作った クリスマス用の寄せ植えの メインだったゴールドクレストと ローズマリーをうっかりと枯らせて仕舞いました。 ずっと眺めてきた物が無くなるのは、淋しいもので 早くもクリスマス商戦用に店頭に並び始めた ゴールドクレストの木の形の好いものと ビオラを買って来て 新しく作りました。  玄関周りも これから葉が落ちて行くにつれて淋しくなるので ビオラを数株植えました。  更に 移植に失敗して枯らしてしまったクリスマスホーリーも 早くも出回り始めたので 来年春になってから 庭に下ろしてあげようと思いつつ 赤い実がたくさん生っていて 今後の成長のイメージで形が好くなりそうなものを選んできました。
  

先日 1年ぶりに このピアノに会ってきました。 「浜松ピアノ」と言う会社が作っていたピアノです。 かつて ピアノ製造メーカーは、とても沢山ありましたし 大手楽器店によるオリジナルブランドも手掛けるところも多々あったので 今となっては、そのピアノのルーツを調べきれない事もあります。  それでも 昭和一桁の師匠方の懐かしい話をたくさん聞いて来れたり 就職した会社が、ユニーク過ぎたので 先日も 昭和10年代生まれの大先輩に『なんで そんなによく知ってるの?』と 驚かれつつ 調律師の中でも なかなか話題にならない 色々なブランドの由来や癖などの話題になりました。
このピアノとの付き合いは、5年ほど前に お世話になってりる楽器店の社長から 『古宇田さん好みの ブランド名が知られていない 変わったピアノを引き取って来たけれど。 もし必要ならば、運送料金分で 持っていて好いよ。』と お電話を頂いた事からです。 ピアノ倉庫へ立ち寄らせて頂いて ピアノの状態を確認したのですが、殆ど使われていない状態で 汚れてもいなかったので 直ぐに 「置いて貰って 使って貰いたいな!」と思い浮かんだ場所がありました。  

様々な事情で 学校の中に居場所を失った子供たちが集う 公立の場所があるのですが、このピアノと出逢う3年ほど前には 息子がお世話になりました。 その時に 『お母さん、ピアノを1台欲し好いんだけど。 ピアノがとっても上手な子がいるんだ。 壊れたキーボードで毎日、ショパンとかの有名な部分を弾いているんだけど ピアノが有ったら とっても好いのにな!って思うんだ。』と言い出したことから始まっています。 ピアノの調律へは、基本的には1年に1回ですが、季節の変わり目などに 近くを通ると立ち寄って 先生方のコンディションなどを伺っています。  ピアノの前に立つと 子供たちが集まってきて ピアノの中の様子に興味津々で 覗き込んでいます。 『このピアノは 行く場所が無くなっちゃったから ここに置いて貰っているんだよ〜』と ピアノのプロセスの話をしたり 全く違った色々な話題に到ります。 すると自然と今の自分の気持ちを話してくれたり 逆に色々な事を『こんなことあった?』とか、我が子たちの話や 私自身の懐かしい話を質問してくれたりします。
自分には、知らない事がいっぱいあって だけど色んな事に興味を持つと「面白いな!」と感じる事が、日頃はあまりにも無意識の中で起こって居たりする物です。  改めて気が付くと 「あ〜!そうなんだ!!」と 思ったり。 私自身も 子供たちと同じ年齢の頃の事を想い出して ちょっと想い出したくない嫌な事も含めて 懐かしく思ったりします。 私自身も色々な経験をしましたが、母親に勇気を持って打ち明けたものの『もうちょっと要領よく過ごせば、済むんじゃないの?』と言われて 「やっぱりそう来たか〜〜〜」と 大人の狡さや 性格の違いを確信してみたり。 自分なりに模索をしていると ちゃんと手を差し伸べてくれる先生方があって 『判らない、判ろうとしない連中に わかrセル努力をする事と、 自分自身で 自分の理解者を探し出していく事と どちらにエネルギーを使った方が好いと思う?』と 言われました。 『俺たちみたいな 普段は冗談ばっかり言っているような先生の言う事は、信用できないのか?』とも言って貰って それからとても心が軽くなりました。 中学卒業や高校卒業の時には、数名が わざわざ謝りに来てくれました。  通りすがりに 勇気を持って 声を掛けてくれた人もいます。 『自分に嘘ついて みんなと同じことをして 意地悪をして ごめんなさい…』と。 そんな同学年の人たちも きっと苦しんでいたんだろうな…と思います。
この5年間で 行き場を失って模索をしていた子供たちの中から このピアノを弾きながら 音高へと進む道を見つけ出した子供達が、数名居る事を伺っています。 居場所を失うという事は、自分の気持ちをきちんと伝えられない場合や 周囲が《普通》と言うものを好むが為に 迷惑を掛けてしまっている訳でもないのに ちょっとユニークな思考を持っていると言う場合もあります。 それらが切っ掛けで 《イジメ》を受ける子供たちもあります。 違っていると言うだけでターゲットにされることも 多々ありますし ターゲットにしている側へ混ざる事で 自らを守る心を持った人も少なくは無いですね。 

こちらのアクションは、8年前に 息子の願いもあって 行き場を失っていたものの 子供たちの中へと 新しい居場所を与えられたピアノです。 実に多くのドラマを共に歩みながら 響いてくれていたのですが、お歳もお歳だったり 子供たちの笑い声や 嘆く心の声や 呟く独り言などと共に 時間を過ごして来たので 一旦は調律をはじめたのですが、やはり手を入れるべき箇所が多く見つかり 『しばらく音が出ないピアノになって仕舞いますが、持って帰って 修理してきますね!』と持ち帰りました。 調律そのものも 一般的な言い方をするとボランティアなのですが『その様な修理までして頂くなんて 申し訳ないから…』と 先生からは言われましたが、『直さなかったら 本当に弾けないピアノになっちゃうでしょう? オブジェでは、勿体無いでしょう?』とお話をして 持ち帰りました。
この2台のピアノの律へ行く度に 毎年出逢う子供たちとは、『このピアノもね、居場所が無くなっちゃっていたんだけど みんなと出会う場所に来れたでしょ。 みんなも沢山の勇気が必要だったけれど 此処で新しい友達も出来たり 私もみんなと会うことが出来たよね。』と伝えると みんなニッコリと笑ってくれます。  息子や娘にも 今年のみんなの様子を話すと 『元気がいい子たちなら大丈夫だね!』とか、『大人しい子が多いんだね、ちょっと心配だけど 先生たちが好い人たちだから!』とか、根が体育会系なので 母校の後輩たちとして 思っているようです。
居場所を無くす子供たちは、イジメだけが問題とは限りません。 自分自身も分らないで 模索して居る事もあります。 「取り敢えず、ここに来てみたけれど どうすれば良いんだろう…」と悩む子は、ピアノを弾く訳でもなく ピアノの椅子に座って 数日間を過ごすこともあるそうです。  そして 段々と元気を充電していくそうです。 
段々と元気を充電できるようになると 自分の時間を取り戻しますから その経験は、もしもいじめた相手があったとするのならば、イジメを楽しんだり イジメをすることで安心感を得るような子供たちよりも ずっと大人になって ずっと優しい人になれるでしょう。  逆に言うと イジメの問題がこれだけ浮上していますが、そのイジメを「どうしてやっちゃうのかな? 何か思うことあるのかな?」と訊いてあげたり 「いけない事だよ。相手の事をどう考えているの?」と叱れる大人が少なくなっているのだと思います。  私の時代も 校内暴力だとか、受験戦争などで イライラしている小中高生が多い時でしたが、その世代が、現代の親世代ですからね。
義務教育は、現代の民主主義と似たように 悪い方向での力を発揮していますね。 以前、『家庭教育が出来ていないから 義務教育で集められて ひとくくりにされた子供たちの中で 哀しい思いをする子ども達が無くならなないんでしょう?  子供たちの人格形成もの親が大きく関わっているのだから 親が教育者とでぃての自覚を持つ、促す教育システムを 文科省は作るべきじゃないのでしょうか?』と発言をしたことがありますが、田舎の狭い集落の中で エリートとして育って エリートだから教員になった、と思って居る教員は 『あなたは教育者では無いでしょう?』とか『教育者は、私たちプロのことを言うのです。』と言った時には 私自身は耳を疑いました。
今では その時の話をすると 唖然としてくださる教員の方々が、随分と増えて下さっては居ますので 良かったな〜!と 思います。
『育児は 育自』のチャンスであることも 大切ですね。  そして『三つ子の魂百までも』を自身に言い聞かせて 自分自身の心の向上を図りたいです。 それこそが 本来の《生涯学習》なんでね。
 

ちょっと重たい話になったので ぱ〜っとした話題です。 6月に同業者の親しくして居る女の子が、結婚をしました〜☆  それぞれに忙しくて なかなか集まれなかったこともあって 甲府に集合しました。  集まる時は、東京での研修会や研究会や会議の時なので たまには調律師協会の関東支部の西の一番外れの私でも ゆっくりとお酒が飲めて みんなで楽しめる甲府駅周辺!という事で 東京から来る人たちにも楽しんで貰えるように 甲州地鶏と 地酒と 山梨ワインの私の好きなルバイヤートの置いてある《 寛酔 》http://www.kansui.net/ に予約のTel.を入れました。 すると『あ、3日って祭日だよねえ。 地鶏が入荷しないかもしれないから 判ったらご連絡差し上げます!』と 丁寧に対応をして下さって 無事に 美味しい地鶏の砂肝と レバーと ささみの刺身はじめ 串焼きや から揚げ、雑炊を ワインと日本酒と共に 堪能しました!  『今日は彼女の結婚5か月目の日なんです!』と 伝えると 一緒に喜んで下さって とても気さくなマスターとスタッフの皆さんでした。  色々と配慮して下さって 適当にコース料理の様な形で 注文したもの以外にも お薦めを出して下さって 思ったよりも リーズナブルでした。 チエーン店居酒屋さんでは味わえない 楽しい時間でした!