大きな《夏の想い出》を作って貰いました!

mukku38682013-09-01

残暑厳しき折、早くも今日から9月です。
各地での天候不順による被害が、日々報道されています。
皆さま、お変わり無く お過ごしでしょうか?

6月上旬以来、ブログの更新をせずにご心配をお掛け致しました。 この悪天候も影響して これまでに無いようなピアノ達に 意外なる変化が出て仕舞って お陰様で 良くも悪くも忙しく走り回っておりました。 修理の持ち返り仕事も多くて 気が付くと必死に15日の休み無し、なんて事にも。 と言いましても 私の場合には、移動距離も大きいので そちらの方が時間を多く要してはいます。 この2年間で 48,000km程を走っていました。
その勢いで 『母、来るんでしょ?』と 軽く言う息子の言葉に乗っかって 前回のブログでご紹介しました《NHK大学ロボコン全国大会 兼 ABUロボコン世界大会予選会》で 超激戦の末に 無事に優勝を果たして ベトナムの中部の町ダナンで開催される ABUロボコン大会を 独りで見に行ってきました。 

『母、(レスリングの国内遠征に)慣れているから〜何時もと同じだから 自分で調べて来てね!』と 入場の手配をしてあるとの 親孝行な息子の言葉…!? 言葉の通じない国での「現地集合」は、なかなかスリリングでした。 どこの親御さんがいらっしゃるのかも ロボットの制作に打ち込んでいる子供たちからは、どこのお宅も連絡も無く… 無事に集合が出来た事で 笑い話となりました。
  

昨年のABU開催国は、香港でした。 国内大会で決勝戦で チームが負けたので 勿論 出場は出来なかった訳ですが、私としては、香港は観光でもお気軽・お手軽に行ける場所なので 是非とも今年のベトナムへ 実力で行って貰いたいと願っていました。
《グリーンプラネット・緑の惑星》が、ベトナムから出された課題でした。 毎年、開催国を象徴するテーマとその課題が、出されますが、『なぜ、ベトナムが、グリーンプラネットと言うテーマを出したのか? ベトナムの歴史を調べたら 枯葉剤や 侵略などだね…』と 昨年末に 息子が言いました。
共産国のイメージは、日本人がイメージする固定観念が大きいと思いますが、今回 ベトナムへ行くことが出来て その意味が、他の自己主張の強い共産国とは違う事を知りました。 そして 江戸時代以前から 日本との関わりの大きな国であることを知りましたし 現在でも ビジネスだけで無く、様々な形で ベトナムと日本を往復するそれぞれの国の人達が多い事を 出逢った方々から知ることが出来ました。
「日本の普通は、アジアの普通とは全く違う事が多い!」という事も 先進国と言われている日本からすると 当たり前だと思って居た事の基準や水準が、大きく違いました。 「貧困」と言う言葉で済むものとも大きく違って 各国の「普通」は、行ってみないと判らないものだという事です。
ロボット達が走行するフィールドも 同行されていたNHKの方が、情報を伝えに来て下さるのですが、「日本のシートを敷いたようなフラットな物で無くて ペンキを刷毛で塗っているから 可なりの凹凸があるよ!」には、一同驚きました。「開催国の普通を調べねば、今後は苦戦すること多いね…」と苦笑い。 既に 試合は始まる直前のことでした。

日本チームは、シードに入っていたのですが、環境の「普通の感覚」の違いや ロボットのトラブルも発覚して 何とか、予選リーグを通過でした。 そんな時に一人で手動ロボットを操縦する K君の精神力は、他のメンバー以上に大変な事だったと思います。
きっと今回のテーマソングとして流れている「パイレーツ・オブ・カリビアン」は、一度も聴こえていなかった程でしょう。

国内での決勝で 2秒余りの差で勝敗を分けた東大チームは、この2年間の ひたすら練習をするコンセプトから外れて 練習をしなくても勝てるロボットの制作を目標としました。 それでも動きの決め手となるポイントは、人間の判断なので 繰り返して練習することで メンタルトレーニングをしてきた金沢工大《飛翔》は、強かったです!! トラブルが起きても冷静…。 クール過ぎて どうも各国から「暗い…」と言われていたそうです。
準決勝・決勝と 超アウェイの中で ベトナム放送が、生中継をする中での べェトナムチームとの2戦を戦って 優勝しました。 その戦い振りは、今年のチームカラーの青が、一段と輝きました。 会場内の各国の方々が唖然となりました。 負けたベトナムの人達が、現実を理解出来た途端に 「Keiko〜〜!!」と 隣に座っていたダナンの女の子が抱き着いてきてくれて 後ろに座っていた 様々なエンジニアの皆さんも 握手を求めて 手を伸ばしてくれました。 
(Youtubeで見た自分の姿…ベトナムの人たちとずっと喋っていました…。)

何時もの表彰式であれば、表に出る操縦者の3名が、表彰式の臨むのですが、伝令がきて 『日本チームは、全員来るように!!』と 前代未聞の表彰式となりました。 OBが、来ていたのですが、『同じユニフォームを着ているのだから 折角だからステージに上がっておいで!! じゃ無きゃ、私が行く!!』と言うと 本当に嬉しそうに走って行きました。
日の丸を見かけたり 日本人だと判ると 各国の関係者が、声を掛けてくれました。
『日本… 凄過ぎる…』
そんなニュアンスの英語でした。 後から話を聞くと 各国はスポーツ並みにトレーナーがついていたそうで 基本的に 顧問の林先生も「学生から質問されるまでは、口出ししない様に我慢しています。」と仰られていたことは、学生たちは知らない人が多い中で 多くの支えを頂きながら 学生たちの力で 勝ち取った《優勝》は、大きな彼らの財産となるでしょう。

9月16日(月・祝) 14:00〜 NHK総合テレビで 放送されます。 『ロボコンで世界を目指す!』と 金沢工大に集まった「もの作り日本」の学生たちの姿を見て下さい。
実は、息子は2つの夢を叶えています。 1つは、勿論のこと《優勝》です。

We Are the Champions

We Are the Champions

そして 操縦者K君を肩車しての 「We are the champions.」 が、流れる中でのウィニングランです。
学生達を指導して 支えて下さった皆様に 感謝しています。
有り難う御座いました。