大学ロボコン全国大会観戦〜♪ そして〜☆ 

mukku38682013-06-13


早くも 台風3号《ヤギ》の到来の心配もありましたが、雨の少ない梅雨です。 肌寒く感じる日もありますが、夏日となる日もあって 体調管理の大変な時ですね。
写真が、横向きに仕舞いましたが、そんな夏日となった6月9日㈰ 代々木の国立オリンピック記念青少年総合センター体育館で行われた《2013大学ロボコン全国大会》http://www.nhk.or.jp/robocon/の観戦に行ってきました。  昨年以上に 観覧チケットの応募が多いと思って 156枚の往復葉書を出したところ 9000通を超える応募があったそうで7枚が当選しました。 丁度、神奈川ゆにいらしていた息子のアパートの大家さんの奥さんにも来て頂く頃が出来ました。 会場へは、車が混まないうちに早めに出掛けたお蔭で 2番目で並び始めたのですが、先頭は 息子の大学のチーム王従者の片山くんのお父さんで 遅れてお母さんとお祖母さんと 遠くでお仕事をされているお姉さんが来られたのですが、「チケットが3枚しか当たらなかったのに 1枚頂いたのですか…!?」と 私が、息子へ送った4枚の内の1枚でした。役に立って好かったです。

毎年、この全国大会で優勝したチームが、日本代表として ABU(アジア太平洋放送連合)が、主催する 2002年から始まった「ABUアジア・太平洋ロボットコンテスト(ABU Asia-Pacific Robot Contest)」、通称《ABU大学ロボコン世界大会》http://www.official-robocon.com/index.htmlへ参加します。
プログラムを得意とする学生、設計を得意とする学生、兎に角ロボットが大好きな学生が集まって 各大学でロボコン部として活動をして ABU大会最終日に発表される新たな課題を 1年間掛けて取り組みます。
全国大会へは、書類選考から始まって 1次・2次のビデオ審査によって 21チームが選ばれて その中から7チームが、シード権を得ます。 シード権を得たチームを元に抽選によって 3チームずつの予選リーグが行われます。 

時には、1つの大学から複数のチーム参加となることもありますが、チーム一丸となって この日を目指して 製作・調整・改良などを繰り返します。 大会の数日前には、壊れない様にしっかりと梱包をして 指定の運送業者に託して 大会前日に チーム代表の操縦者3名と ピットクルー3名のみが、会場にて 再びロボットと対面をして 最後の調整に入ります。
今回は、ABU大会の会場が、ベトナムという事もあって 歴史的に失われた森を取り戻すと言うテーマで出された《グリーンプラネット》http://aburobocon2013.vtv.gov.vn/と言う緑を育てて増やすイメージです。
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北海道から九州までの 全国から集まった21チームの大学生たちが、予選リーグで戦い そして本戦トーナメントへと 8チームが進みます。 廃部の危機に至る程の人数の少なさに悩みながら頑張ってやって来たチームや 新たにロボコン部を立ち上げて参加してきたチーム、そして一昨年昨年と2年連続で優勝を果たした東大は 部員数が95名までに膨れ上がっていていました。 少なくも 多くも 各大学の応援団が、代表メンバーへのエールを贈り 熱戦が繰り広げられます。
昨年もこのブログでご紹介をしましたが、昨年の全国大会前日に出来上がったトータス松本さんによる大学ロボコンのテーマソングhttp://www.tortoisematsumoto.com/news/2012/06/も 会場の熱気を盛り立ててくれます。

試合直前まで調整をしたピットクルー達の手で 2機のロボットが、会場のフィールドに運び込まれます。
レスリングでアメリカへ行けたから 今度は、ロボコンで世界を目指す!」と 石川県で大学進学をした息子も 念願叶って 部の代表として《ピット》に入りました。 部員の皆が、車中泊をしながら大型バスで大会開催日にやって来る前に 新幹線で移動してきたチームのメンバーは、練習してきた大学のフィールドとは違う会場の照明や 床の材質なども含めて 細かなセッティングをしながら 細かな最終チェックと調整を試験走行を含めてするそうですが、『いい感じ』と一言のメールが、息子から届きました。 それを読んで「ABU行くな〜」と 早くも感じていましたが、実戦ではアクシデントは付き物ですから 気は抜けません。

試合は、ロボットが運び込まれて 対戦チーム名がコールされて 1分間での細かなロボットなどの配置をします。 今回は、操縦者がコントロールする手動ロボットと 手動ロボットが運んできたブロックを受け取って 最後に操縦ロボットが発車をする『苗木』と称される投てきパーツを持ってくる自動ロボットの2機です。 障害物などを感知するセンサーも巧みに使われつつ それをコントロールする為のプログラムが、幾つも組み込まれているものです。 

手動ロボットが、スムーズに予定している動きが出来る様に 操縦者は何度も何度も練習を重ねてきています。  

主審と 両チームの動きを判定する審判員と 沢山の番組制作用カメラに囲まれ 更には、敵味方の大応援の歓声に包まれての試合です。

手動ロボットの操縦の問題では無く 調整の問題があって スタートを切ったものの 課題がこなせないと言うアクシデントが発生したり 自動ロボットが、暴走をしてしまったり 想定外の事も起ってしまうものです。

金沢工業大学の息子たちのチームは、アクシデントもありましたが、予選リーグで 既に大会最速のタイムで 最後の苗木の投てきを成功させて居ましたので 慌てすにリトライを宣言しての再度の起動によって 全ての試合で 高さ1.5mの柱の上に有る 直径50cmの『月』と呼ばれる標的めがけて『苗木』を無事着地させて来ました。
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そして迎えた決勝では、予想通りに 昨年はタイムに大差をつけられて苦い思いを味わう事となった 王者と呼ばれる東京大学が相手でした。 しかしながら東大が勝った前の年の3年前には、金沢工大が、エジプト大会へと進んでいましたので 制度の高い値段も高いセンサーを沢山搭載した東大とは違った 自分達のロボットを作り上げてきていたそうですから 『打倒、東大!』と多くの人が言っていましたが、金沢工大チーム飛翔は、『目指せABU優勝!』と言う目標があるので 対戦相手がどこのチームであっても ベストを尽くすだけでした。

決勝は、両チームとも 今大会で最も理想的な試合運びで 観ている方は、息を殺して 祈りながら見守りました。 もう どちらが勝てるか?は、最後の苗木の投てきだけです。 両社ともに ほぼ同じ動きをし始めて 東大がセンサーで照準を合わせてロボットが自ら微調整を短時間で行い 発射ボタンを押せば、確実に投てきが成功する!と その瞬間に 僅かに早く発射ボタンを押したのは、飛翔チーム操縦者の片山くんでした!! 

大きな弧を描いて 「飛んだ〜〜!!」と 会場が一瞬 時間が止まったかのような 全員が瞬きをせずに見守る中で 見事に 《月》の ほぼど真ん中に『苗木』は、どっしりと着地ました。 その瞬間に 金銀の綺麗なテープが発車されて 優勝を決めました!!  瞬間に止められたタイム表示をする電光掲示板が、今大会最速のタイムを表示して 輝いていました!!
僅か、2秒と変わらずに 東大の苗木が、飛翔チームの《苗木》手前に着地して 2つの苗木が、月の上に並びました。
一瞬息を殺したアナウンサーの横を 奇声とも言えるような大声を発しながら ピットクルーのメンバーが、フィールドへ飛び出して行って 小さな巨人となった操縦者の片山くんが、大きな息子に向かって 思いっきりジャンプをして飛びつき チームの皆で大興奮となりました。 勿論、応援席に居た私たちも 『勝った〜〜!!』と 如何したら良いのか判らない興奮と 喜びに包まれて 『勝っちゃった!! 勝っちゃった!! ベトナム行き〜〜』を連呼するしかなく しかしながら小さな王者と成った片山くんのお祖母さんだけが冷静に『大きいね〜!』と 180cmを超える長身の息子と抱き合う姿を 嬉しそうに観ていて下さいました。
1年の時間を費やして準備をしてきて 選考に惜しくも残れなかった多くのチームを含めて 長時間にわたって繰り広げられた 全国の大学生たちの熱い戦いは終わりました。

「3連覇します! 昨年は、何万回と練習を繰り返しての優勝でしたが、今年は練習量が少なくても勝てるロボットを作ってきました。」と さらりと勇ましい発言をしていた東大チームと大応援団の唖然として 意気消沈した姿は、想像以上でした。
それぞれのチームに インタビューが行われましたが、勝った方も負けて仕舞った方も 言葉にならなくて それでも心を整理して 自分の言葉で気持ちを語って そしてお世話になった方々への感謝を伝えていました。
昨年は、決勝で負けたチームの姿を観覧席から 独りで見ていて とても胸が詰まる思いでしたが、今年は 操縦者の片山くんご家族と 大家さんと みんなで喜び合うことが出来た事は、とても嬉しい事でした〜♪

表彰式は、もっとも大きなサイズの優勝の賞状とトロフィーと クリスタルの巨大なカップを受け取った操縦者クルーでしたが、実感が湧いていないのか? 驚き過ぎて仕舞っているのか?もじもじする姿も とても素敵でした。
表彰式が終わって 学生たちへの講評などのお話を頂いて 記念撮影などをしてから 直ぐに会場設営撤収作業が始まりましたが、世界大会へ向けて 更に改良や練習をする優勝校へは、「欲しいものは持って帰るように!」との事で 小さなトラックに一杯になって仕舞う程に フィールドのフレームや床材や 備品を持ち返る為の作業に入っていました。
泣くことを堪えられていたと 後から解かったのですが、アパートの大家さんが、大学のアパートの大家さん方の《おばちゃんの独り言》と言うブログhttp://www.kit-group.jp/dormitory/2013/06/10/2716/#comment-369に 今回の事を書いて下さいました。
更に後から知ったのですが、息子の母校の高校の工業系で レスリング部では無くて ロボコン部の先生が、1枚のチケットを当てられていて お忙しい中、応援に来て下さっていました。 有難い事です。
お世話になった人たちへ 結果報告のメールなどを送信したり 電話を掛けたりしながら 車の助手席に乗って帰ってきましたが、送る前に「おめでとう!」と届いた分もありまして 全国のニュースで流れたそうです。 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130609/t10015181001000.html
帰宅してから PCで開いてみると 息子の大きな背中で チームポロシャツの大学のマスコットでもある飛翔のマークが、映し出されていました。 帰りのバスの中から「やっと落ち着いて バスが動き出したよ。来てくれて ありがとう。寝る。」とメールが届きました。 後日談で 息子も寝る暇なく これまでにお世話になった方々への報告メールを送信し続けていたようで 翌日、「Hideからメールを貰ったよ!」と 私の所へも「おめでとう」メールと コールが沢山届きました。 
母校の高校の先生方への報告も兼ねて レスリング道場に立寄ると 機械化などでもお世話になった先生方が、「勝ったの? ベトナムに行くんだ〜。凄いじゃない。」と意外と淡白に でも喜んで下さいました。 同じ大学のOBでもある先生も居るので 「本当に行く事になったんだね〜!」と話しをしながら これからの研究室の選び方の話題になって仕舞っていました。  昨年は、OBの米満が、ロンドンで 日本に400個目のメダルを金色として取っているので そして毎年の様に国際大会へと行くレスリング部出身だけに 「世界大会」と言う言葉に慣れちゃっています〜(笑)  レスリングとは畑違いの事で 世界大会へと行く事に 一番驚いて 喜んで下さっていたのは、多分 監督です。

ご指導くださった顧問の先生はじめ教職員の皆さま、そして支えてくださている多くの方々に 本当にいいチームとして育った学生たちが、思い切りエネルギーを注ぎ込める環境を整えて頂けたことに感謝しています。有難うございました。
そして ベトナムでの大会でも 優勝できるように 支えて頂けますように 今後とも宜しくお願い致します。