【クリンゲル】と再会しました♪

朝方から冷え込み始めて 雨が、ミゾレとなり 雪に変わりました。   中央道IC 付近の 標高900m以上では 道端や 車の屋根に 積もっていましたが、 今日は 標高の低い所での仕事の為に 下り始めて間も無く  冷たい雨へと変わりました。 

11日の震災から 日本の全域において  年度末で 慌しい時ではあるものの  平常心が保てないような 何となく 不安定な日常となっています。  誰も予想できなかった 大きく 深刻な大災害となってしまったのですから 無理もありません。  むしろ平常心で居る事の方が難しいでしょう。   それでも 年度末の行事はありますし 新年度は やってきます。   それらの行事を進めるために  震災によっての 大きな影響を受けない様な 努力する必要を伴いつつも  いつもと変わらぬ様に 時間を進めようとされている、進めなくてはならない方々も 沢山いらっしゃいます。  

東京から運ばれてきた 【 クリンゲル 】 と言う アップライトピアノは  もう直ぐ 子供たちに囲まれる事となりました。  10年程前に 中古で購入なさって 5年ほどは弾かれていたそうですが、 その後は 眠らせてしまっていたとの事でした。   新年度からは 小さな子供達と共に 保育園で過す事となりました。
昔、務めていた会社では 随分と台数を 調律をした 国産ピアノですが、元々の製造台数が少ないので まさか此方の県内で 出逢えるとは思いませんでした。     浜松の 《 トニカ楽器製作所 》 で作られた アップライトピアノは  戦前は 【 Y.HIROTA 】 などのブランドを生み出した 《 広田ピアノ 》 と言う 東京に在った 当時の調律師として トップの技術者である 広田米太郎 氏 の工場で作られ始めたブランドです。   その 米太郎 氏 の 息子の 武雄 氏 は  広島で 《 東洋楽器(株) 》 を 後に設立して  以前、このブログでご紹介(2011,2,8)しました 【 ワーグナー 】 と言うブランドを作りました。   親子2代で作り出した それぞれのピアノは 共に 個性的で  バランスを整えると ユニークな楽しい弾き心地と共に 独特の音が、響いてくれます。   トニカ楽器は 後に KKトニカ楽器製作所となり 大橋ピアノの 大橋氏の設計で 【 TONICA 】 のブランドを作りますが、 レスターピアノ製作所KK でも作られました。


ちょっとクセがあって 独特のチューニングピンの操作の必要のあるピアノなのですが、 今回は 半音近く下がってしまって バラバラな音の階段となっていましたので  ねじ伏せようとせずに ゆっくりと少しずつ 回数を重ねながらピッチを上げて チューニングピンを止めていきます。   ゆっくりとバランスを取っていくと 確実に安定してくれますが、 ちょっと急いでしまうと 反抗するピアノです。   『 どうしたいの? 』 『 何がして欲しいの? 』 『 そんな風に動きたいの…!? 』 と  ピアノとの対話も 調律師としての 遣り甲斐と共に 楽しみの一つです。  アクションも クセの有る設計がなされているので  手で 感触を確かめながら 慌てずに作業をしていくと 自らバランスを取ってくれます。
独特の 華やかさの有る音色の 個性的な このピアノは  沢山の 小さな子供達に囲まれて  末永く活躍してくれる事でしょう。

あらいぐまとねずみたち (こどものとも傑作集)

あらいぐまとねずみたち (こどものとも傑作集)

私が大好きな絵本をご紹介します〜♪
おまけの絵本紹介コーナーを始めようかな〜♪と思うほどの絵本好きです☆