ピアノは生活の中に在るものですね〜♪
『 プロじゃないんだけれど さすがに随分と調律をやっていなくて。 上がらなくなった鍵盤が有るので お願いをしたいのですが。 』 と お電話を下さった お客様の御宅へ 伺いました。
調律の期間のあいてしまったピアノは 『 音が出にくい 』『 鍵盤が上がり難い 』等の 異変が起きてしまっていることが、 少なく無いのです。 その原因の1つに 都会のマンションでも 此方の 山の中の別荘でも同じ事が起こるのですが、 ネズミさん の住宅となっていることが多いと言うことを 先にお話をしてから お伺いした御宅は 立派な丸太のログハウスで 最近、 別荘から 永住 に 生活を変えられたばかりでした。 『 プロじゃないんだけれど〜 』 と 仰られていらしたものの 御宅には 小さなアコーディオンや カスタネットや トライアングルはじめ 様々な楽器が、 飾られてありました。 長年、 ヴァイオリンを弾かれていらっしゃるお客様の弾かれていたピアノは 昭和41年製の 《 シュベスター 》 の アップライトピアノ でした。
現在は 静岡県の 磐田市で 製造をしている ブランド ですが、 そもそもは 東京の鎌田で 創業された ハンドメイドのメーカーです。 受注生産で 主に 調律師や ピアノの先生を介して その名を広めました。 こちらの御宅の 楽器 も ピアノの先生からの奨めで 買われた物でした。 グランドピアノ、 アップライトピアノ 共に その音色のファンは多く バブルが弾ける前から たくさん弾き込まれて 買い換えるばかりではなく オーバーホールをして その特徴的な 1台1台の個性も含めて 大切にされている方々が、 少なくなく 今も尚 磐田の工場での オーバーホールをなさる方も多くいらっしゃいます。 「 中古でも好いから 」 「 中古の 古いものだからこそ 欲しい! 」 と 楽器を探される方も在ります。
『 随分と 弾いていなかった〜 』 との事でしたが、 鍵盤の動きの悪さの原因を探しつつ 中の状態の点検をしていくと 『 プロじゃない!と仰っていらっしゃいますが、 随分と 弾き込まれた形跡がありますが!? 』 と訊ねると 『 ばれちゃった!? 』と。 音楽大学の受験の為に 副科としてのピアノも 熱心に頑張られていたそうです。 音大を受験される場合には 出来るだけ早く グランドピアノヘの買い替えの お願いをしています。 アップライトと グランドピアノは 基本的には 《 同じ音 》 が しますが、 内部構造的には 全く別の楽器と考えて頂ける様に ピアノを弾かれないご家族の方にも分かり易い様に お話をしていますが、 スペース的な問題や 価格の事などの色々な面から なかなかグランドピアノを自宅に置く事が出来ないものです。 だからこそ その違いを知って頂いて ギャップを埋める為にも 音の聴き方だけでも 特に意識して頂くだけでも グランドピアノを弾く時に 生かされる事が沢山あります。 そして 日頃弾いている アップライトピアノとのタッチの違いを知っていれば グランドピアノを弾く時の向き合い方が変わってきます。 【 シュベスター 】 の アップライトピアノ は タッチこそはアップライトピアノながらも 音の響きは豊かな楽器なので 随分とカバーしてくれる楽器の1つと言えるでしょう。
鍵盤の動きの悪さの原因として 「 もしかしたら〜!? 」と思っていた ネズミさんとは 別の生き物 の 生活の匂い が、 中の点検を始めて直ぐに 漂ってきました。 鍵盤の動きの悪くなっていた原因は 違うものだと 直ぐに分かったので 簡単な処置で 元通りに弾ける様になりました。 が、 その 別の生き物 は ネズミさんが好んで 巣の材料 に使う 部品はそのままで ピアノの中に ひまわりの種 を 沢山 備蓄をしていました。 『 御宅の色々な所で 「 ゴソゴソ・・・ 」 と いう様な 音 が 聞こえてきたことが無かったでしょうか!? 』 と訊ねると 『 してたわよ! 』との事。 ひまわりの種 の様子を見ていただくと 『 2階にも そこの引き出しの中にも 有ったのよ!! なんだろう?と思っていたの〜。 』と 驚かれていました。 どうも 比較的に最近と言いますか、 多分 昨年の秋に 《 ヤマネさん 》 が、 お住まいになっていた様子でした。 特に この数年の間に ネズミではなくて ヤマネ の居た痕跡が、 見つかることが増えています。 天然記念物ですから もしも冬眠中の ヤマネと出逢ってしまったら ちょっと困ってしまうのですが、 標高の高い御宅では 家の中で遊んで居る姿も目撃されているので その時には 春まで居させてもらうようにお願いをして 簡単に掃除をして 調律後に 元に戻しておくしかありません。 カモシカ(意外な身近な所に居ます。)だったらは そうは行きませんが・・・(汗)”
伺う前の日から 「 ガサゴソ・・・ 」の音は消えたそうでした。
なぜならば こんなに可愛らしいご家族が、 増えたからです。 東京で 4匹兄弟まとめて捨てられていた内の 2匹だけが、 保護する事が出来て 連れて来られたそうです。 名前は未だ無いそうです。 (漱石さんのニャンコの名前は!? 昨日 ご紹介した児童書の 助演男優の野良猫の「イッパイアッテナ」は 勝手に人間達が呼ぶ名前が多くて 『 いっぱいあってなぁ〜 』と呟いたのを 幼いルドルフが名前と間違えてしまったのです。) お山のお家に着いた日に ピアノの音を聴いて ビックリして飛び上がっていたそうですが、 パネルを開けると 急いで走ってきて 中に入り込みました。
何だか楽しそうに思ったのか、 興味津々で 2匹の チビッ子がピアノの側にやって来ましたが、 更には とても 好みの匂いがしたみたいで しきりに 匂いを嗅ぎ始めていました。 フレッシュな ヤマネさんの 野生の香りが残っていたのでしょう〜
この子達の気配を察して 野生の生き物は 外へと 新たな住まいを探しつつ 引越しをしたことでしょう。
生後2ヶ月ほどの Baby の1匹は お母さんのおっぱいが恋しくてか、 左手(左前脚ですね)の肉球を 『 チュッチュッチュ〜♪ 』 と 音を立てながら しゃぶりながら ピアノの音に驚く事も無く 調律をしている間中ずっと 2匹で一緒に お昼寝をしていました。 調律の作業が終わって 起されてからも ずっと 指しゃぶりの様に 『 チュッチュッチュ〜♪ 』 と 音を立てていました。
お母さんとは離れ離れになってしまったものの 姉妹一緒に 素敵な飼い主さんとめぐり会えて 好かった〜=^ω^= =^ω^=