作品には心の音が灯ります♪

標高が高い所への調律の日は ちょっと嬉しく感じる 連日の暑さですが・・・  最近は 1200mを越える場所でも 非常に湿度が高くて  驚かされます。
驚いているのは 人間だけではなく ピアノ達も同じで  日頃は余り調子が悪くなるような事の少ない個所での ささやかな変化が起きていて  ユニークな現象に至っていることも在ります。  大きな修理を必要とする訳ではないのですが、 改めて ゆっくりと内部や 音の変化を観察する必要が有るので 昨年の猛暑の年とも違った 今年のピアノ達の姿が 生き物のように感じられます。

長くお付き合いを頂いているお客様の御宅へお伺いをしますと ピアノ以外の出来事でも 何かしらのお話が少しずつ積もっているもので 『 それでね〜 ! 』 と 1年ほどの間の出来事をお聞きする事は 時には残念な内容の事もありますが、 『 え〜!? 』 と 驚くようなお話も伺うことがあります。
いつも玄関まで 出迎えに来てくれるワンちゃんが 3月に亡くなってしまっていました。   ご家族と ご近所の皆さんにご挨拶をしながら 元気にお散歩を楽しんでいる最中に 突然倒れてしまって  急いで病院へと車で連れて行かれたそうですが、 既に息絶えていたそうです。   震災によるストレスは 東日本の人々のみならず、 動物達にも 影響を与えては居ますが、 そのワンちゃんは 驚く事も無く 日々 揺れる毎日でしたが、元気だったそうです。
旅行にも 一緒に行くワンちゃんが亡くなって仕舞って さぞ、気を落とされていらしたのかと思ったのですが 『 釜石へ 2度ほど行ってきたわよ! 』 との事。  ボランティアとしてではなくて 『 現地を自分の目で見てみたかったことと 現金を少しでも その土地で使うことで  経済効果に関われるでしょう。 』 との事でした。

多くの義捐金の3割4割 それ以上の所も有るそうですが、 手数料や必要経費として 被災地の方々の元には届かない事と  未だに 手元に届いて居ない事や 届く前に消えてしまっている現金の存在なども マスコミでは取り上げられることが無いまま  既に4ヶ月が過ぎています。   ご親戚の方々が 阪神の震災で 大変な思いをされたり  これまでの様々な災害などでの 義捐金の動きをご存知であったからこそ 『 全ての人に何かが出来るわけではないけれど 現地の人たちの下に  直接 現金収入が得られる お客さんとしてであったり  何かの形で 渡ることを  現場を自分の目で見ながら やりたかった。 』 との事でした。  震災1ヵ月後に 1回目の現地入りをされたそうですが、 多くの自衛隊員が活動をしている様子や 避難所での炊き出しの風景や  瓦礫の山の瓦礫の内容が言葉では表せないものが、 沢山 感じられたそうですし 既に 魚の加工場跡からなどの腐敗臭が立ち込めていたそうで  想像を絶するものだったそうです。
義姉の両親も 堤防脇の家の2階部分に上ったお陰で 2日間の漂流と 瓦礫の中での身動きの取れない状態から 救出されていて  偶々2チャンネルの掲示板上で 添付されていた写真内に義両親の名前を見つけた 兄が、迎えに行った話しをしましたら 『 奇跡に近いものが有るわよね 』 と 喜んで下さいました。

  

何だかんだと早いもので 結婚 20年を迎えました。  主人は精神的に古い人なので  独身時代は 気前良く 何かを誰かに買っていたりする姿を見ていましたが、 私と付き合いを始めてからは 普通の女の子が喜ぶようなものとは違った マニアックなブランド志向の私は 何かを買って貰った記憶が無いのです。  記念日なとと言う言葉も 全く聴く事がないのす。   婚約をしてから  誕生日に 誕生石の沢山使われているブレスレットを買って貰ったのですが、 仕事が忙しくて 身に着けることも殆ど無い日々で 何度かの引越しをしたものの この家の何処かには有るのですが、何処かへ仕舞いこんだままです。  買ってくれた本人も忘れています。    結婚指輪も 職種的に 互いに着けないので  気に入ったデザインですが、ケースに入れて仕舞いこんであります。

他の人の誕生日などは 覚えているのですが、 私の誕生日は 見事に忘れるので  いつも通りに スルーしようか!?とも思いましたが、 昨日のブログで書きましたように 自分がほしかった陶器の作品を プレゼントしました。
多分 何で 自分が貰ったのかも分かっていないと思います。  分かっていたとしても 素直に『ありがとう』は言わないので 『 ジジイになってから カフェオレでも飲みなよ 』 と言うと 『 ふ〜ん。 そうやって使うのか。 』 と 「茶碗じゃ無さそうだし ビールを飲むものではないぞ・・・」 とでも考えていたようです。
私は 【 月の手 】 の お店に入って 目に入った器から順に 『 これに ○○を乗せたい! 』 とか 『 ○○を盛り付けて 食べたら美味いだろうな〜! 』 と 1人勝手に ヨダレを垂らしてしまいますが、 主人の反応を見ながら ふと、気が付いた事は 「 美味しいものは好きだし  簡単な料理は不味くは無いけど 得意じゃない!!」 でした。   それでも 食べることは好きな人なので  毎日向かい合っている金属の光沢とは違う 土の光沢の面白さを  退職して ジジイに成ってから 田舎暮らしを楽しみつつ 感じるであろうと 思いました。  以前、息子は 『 俺が自分で稼げるようになったら ジジイに成った頃の 父 には 欲しがっている ボーダーコリー をプレゼントするから。  毛足が長くて 手入れが面倒な犬だから  ボケ防止に好いでしょう〜♪』と言っていました。   序でに 未来のボケ防止の為に 帰省した際には 料理好きな息子に 調理と盛り付けを 父に伝授させましょう。 

『 主人の茶碗が欠けてしまったので 茶碗にしようかな〜!?  でも ずっと前からの一目惚れのこれにします! 』 と うっかり口走ってしまったので   丹精を込めて 作られた作品なのに 『 土や 上薬の実験で 作ったものですから〜 』 と 素敵な お茶碗と 小皿を 『 是非、使って下さい。 』 と プレゼントして下さいました。 
職人気質の陶芸家の作品である事と 実験の内容をお話して下さった事も話がなら プレゼントしてくださった事を伝えると  何となく接し方が、触れ方が、変わっていました。
主人がテーブルの上に並べられて置いた 器 を手に取って  私は 響かせてみました。  予想とは違った それぞれの 個性的な 土の音 がしました〜