東北震災から 5ヶ月です。

友人から 『昔の同僚達と 高尾山へ行ってきました。』と 写メールが届きました。  そもそもは 娘の学校の先輩のお母さんで PTA会員同士だった方ですが、 お嬢さんが卒業をされて 大学生となり PTAのOG と呼んでいます。     不思議な学校で 本部役員などに 関わっていない私ですが、 何かと 色々な学年の 保護者の方々や 卒業生の保護者の方々と 親しくして頂いています。  その様な皆さんは 子供達が同窓生である事をダシにして 《 ママ友 》 と言うような 面倒臭い関わりとは違って 互いに時間がある時に 一方通行的ではありますが、音信不通にならない程度に 近況報告と言う訳でもない様な 思い付き的な連絡を取り合っています。

色々なご縁で出会った皆さんと その様な状態で お付き合いが切れす、 今日は 『 我が家の眠りこけてしまっている小さなピアノを 欲しい!と言ってくれる人に 譲りたいんだけれど 』 と 久し振りにピアノの話題になった方の御宅へ  『この姉妹ならば 大事にしてくれる筈だし 誰の家に持っていくかで 悩む筈』とお伝えをした友人姉妹とともに お邪魔をしました。  
写真を撮り忘れてしまったのですが、 福山ピアノ と言う会社で作られた 65鍵の 丁度 普通の88鍵のピアノの両サイドの 1オクターブずつが無い音域の ミニピアノに会いに行きました。  福山ピアノは 明治12年生まれの福山松太郎氏によって 明治末期から 神田に創られたメーカーです。  幾つかの ブランド名のピアノを生産していましたが、 昭和40年代に入った頃から 自信作の設計に 自らの名前から 【 FUKUYAMA 】 とブランド名をつけました。
今回のピアノは 【 P.WELCE 】というブランドです。 福山ピアノ製造のピアノは とても重厚に しっかりとした作りのものが多いので  今でも 中古で探されている方もいらっしゃいますし 私たち マニアックな調律師は 『福山だ!』と 作業のし甲斐を し始める前から感じるピアノです。  【 P.WELCE 】は その様な福山の楽器の中では 比較的にリーズナブルな価格に抑えられて創られた楽器ですが、 そもそものコンセプトは受け継がれています。

『あの人 どうしているのかな?』と ちょっと思うことのあった方と 連絡を取る用事が出来て  東北震災から 5ヶ月が経ったけれど まだまだ『何で生き残ったんだろう…』と ご両親が悩まれていると伺いました。  それでも 時間は経っていくもので 『田舎でピアノの先生をしている お世話になった人からの相談で 始めは 電子ピアノを… と思った様子なんですが、 もしも使われていないピアノを手配してもらえる様な事って 出切るものでしょうか? 』 と 相談を頂きました。   その様な内容であれば もう少し具体的に煮詰めて行けば  協力者を募る事も 出来なくは無さそうですから 『準備の種まきをしておくので 石巻の先生方に 現場の状態を伝えてもらって下さい。』と お話をしました。 
時々でも 『あの人どうしているのかな?』 と思える相手が、ちょっと深く でも細長く〜 と 沢山いて下さることは 自営業で仕事をしている様な私にとっては 仕事上のご縁からのスタートであったとしても PTAからのスタートであったとしても 有り難いことです。