ブログが切っ掛けで 素敵なピアノのお写真が届きました!!

立春を迎えて 暖かくなってきましたが、先日の雪で また銀世界に逆戻りです。 特に 1日以上の雪が降る前は、数多くの様々な野鳥たちが、餌を食べにやってきます。 餌の争奪戦となって その様子をしばらく眺めていると 同じ種類の鳥たちでも順位があったり 性格が全く違っていて個体識別が出来るようになります。 別の種類の鳥同士でも 身体の大きさに関係無く 知恵と根性のある鳥が、多く餌を食べています。
ちょっと神経質なメジロですが、ミカンが大好きです。 それでも慣れてきた様子で シジュウカラ達が居なくなってから 長いこと居座っての朝食を楽しんでいました。

年度末を前に 皆さま、何かと慌ただしいことと思います。 
特に 気ぜわしいと言いますか、ソワソワしているのは、受験生とそのご家族だと思います。 このところ続けて 嬉しい報告が届いています。 チビッ子レスリングで 小学生の頃から頑張ってきている中学生が、「今日 無事に高校からの入学の内定を貰いました!」と 車を運転して移動中の 私の携帯電話に留守録を入れてくれましたので 車が止められた時に お電話をしました。 嬉しさと 早くも入学のドキドキでしょうか!? 複雑な声で 電話に出てくれました。 ご家族もホッとされて「やっとスタート地点に立てました!」と 安心と期待詰りの 喜びの声が聴けました。
お客様からも 「お陰様で 高校に合格しました。 学校を見学に行ってみると自然と方向性が決まる〜とアドヴァイスを頂いて 学校を見学して本人が、進路を決めて 頑張りました!」と ご連絡を頂いています。 ご丁寧に 嬉しいお知らせを頂けることは、毎年のことながら とても嬉しい事です〜

昨年末に 嬉しいメールを海外から頂きました。 更には、年明けには、お電話を頂いたのですが、ご縁があって ご友人の倉庫からご自宅に移動された古いピアノが、100年ほど前のものとのこと。 古いピアノについて 検索をなさっていたら 私のブログがヒットしたそうです。 ご出身が、長野県とのことで 『懐かしい風景を見せて頂きました。』と 嬉しいお話でした。
  

パソコンのアドレスを通じて どの様なピアノなのか? お写真を添えてお伝えくださり ピアノのブランドや どの様な内容のピアノなのかを 私が調べられたり 判る範囲で お伝えしたところ この様にブログへの掲載の許可を頂きました。

1800年代末に作られた ロンドンの【W.H.BARNES】と言うブランドのアップライトピアノです。 1828年に創立されて 1937年までに 製造番号45860番を作っているようですが、その頃が最盛期だったようです。
このピアノの構造は、このブログで 既に何度も取り上げていますが、オーストリアで作られた【ラハルス】と言う1865年製のアップライトピアノよりも現代のものへと近づいています。 どちらも丁度 アップライトピアノが、技術的に 大きく姿を変え始めた時代です。
 

アップライトピアノそのものの進化は、主にアメリカです。 そして 産業革命で 最も技術革新が、早かったロンドンで このピアノは作られています。 当時既に量産体制に入っていたブランドも 可なりあったようです。  そして直訳すると「アップライトピアノの 総鉄骨で 3本弦 アクション」と敢えて書かれています。 鉄鋼技術や 物理的に 様々な思考を巡らして より優れた楽器作りを目指していた時代なので 多くの特許が、出願されていた時代でもありますし 特許までには至らずとも 様々な工夫が凝らされている事枝をアピールしています。
1900年から 国産1号として売り出されたYAMAHAのアップライトピアノも はじめの内は、アメリカのアクション部品を使っていて 現代の多くのアクションとは、ちょっと違いますが、殆ど 現代のピアノに違いシステムです。
そして このピアノは、贅沢にも 白鍵として 貝 が施されています。 かつての鍵盤は、チェンバロの様に 現代とは逆の色遣いの黒鍵と白鍵でした。 その名残でしょうか!? 白鍵だけで無く 現代の黒鍵と呼ばれる鍵盤までもが、白です。


《オーバーダンパーアクション》と呼ばれる 弦の振動を止めるダンパーが、現代のものの様に アクションの向こう側についているのでは無く 手前側から被さるように作られています。
そして 弦振動の範囲を決めるベアリングと言うものが、オーストリアのラハルスは、上下共に ピンに引っ掛ける様にして 左右にクランクを着けてあるのですが、このピアノは既に 現代の様に 《プレッシャーバー》という金属の棒で 上から押さえつけて 上下方向(手前方向こう方向)にクランクを付けてあります。 現代のアップライトピアノの低音弦は、《交差弦》と呼ぶ、低音弦を長く張って 重量を重くして 低い音を出しやすい工夫として 中音へ向けて 上側を通して 斜めに張ることをしていますので 低音弦の箇所だけは、左右のクランクを付けてあります。


この頃までのピアノは、《平行弦》と呼ばれる全ての弦が、真っ直ぐに上下方向に張られているので 低音弦の箇所も 中音以上の弦同様にプレッシャーバーで 此方側から向こう側へ押しつけてのベアリング効果を使っています。
ラハルスは、全ての弦の先が、ループと呼ばれる輪っかが作られていて それぞれのピンへ 1本ずつが貼られていますが、このピアノは 現代のピアノの様に ピンに引っ掛けて Uターンをさせて 1本の弦を 2本分として使っています。

お写真を送って下さった方のお話では、弦が随分と切れて仕舞ってはいるものの 弾いてみると 現代のピアノとは違った 個性的な音色がするそうです。  アンティークオルゴールが、金属のディスクやカフスや櫛歯で音を奏でているのに 近々と硬い音がしてこない理由と 同様の要素を多く含んでいるからだと思います。
人間の思考の転換やひらめきが、感じられる 貴重なピアノです。
遠く離れた場所ではありますが、 この様に ユニークなピアノの様子をお届け下さり 感謝しています。 工具と部品とパスポートを持って 飛んで行きたいものです〜♪