子供達に囲まれた【 KRAUS 】

『 以前　調律をして頂いたのですが、その我が家のピアノを　何方かに使って頂きたいと思うのですが… 』　そんなご相談のお電話を頂きました。
その前後に　『 練習用に　ピアノを探されている方が、いらっしゃるのですが、丁度良さそうなピアノは　有りませんか？ 』と　ご相談を頂きました。

不思議なもので　一生懸命に探しても　なかなか気に入った条件に合った　ピアノと回り逢えないかと思うと　そんな風にタイムリーなお電話が、続くものです。

以前にも　友人から　帰宅して　車を停めた所に　『 どこか　君が管理できる場所で　ピアノを置いて貰える様な所　無いかな！？ 』と　携帯メールが届き　車を降り様としたところに　ご近所の別荘の方が、遊びに来られて　メールの内容をを伝えると　即答で 『 家に入れてください！ 』と決まった事があります。

この【 KRAUS 】と言うピアノは　浜松の　《 大成ピアノ製造 》が、　【 クラウス商事 】　と言う会社の　オリジナルブランドとして　３タイプの機種が、昭和３６年から　作られたブランドです。

このピアノは　昭和５１年に購入されて　弾かれてきたのですが、訳があって　弾き手を失った状態になってしまって　それでも　時々メンテナンスしながら　「 いつか又弾いて貰えたら〜♪ 」と　その時を待っていましたが、「 誰も弾く事が無いまま　置いておくよりも　どこかで沢山弾いてもらったほうが、好いよね！ 」と　ご家族で思われたそうです。

不思議な様々なご縁が重なって　【 KRAUS 】　は　トラックに乗って　お兄ちゃん２人と　お嬢さんが居るにぎやかな　ご家族の元へ　やって来ました。　　　　　「 折角だから　お子さん方が、お休みで　お家に居る日に調律して　中を見てもらおう！」　と　お母さんと　相談をして　伺いました。
ピアノの外装を外していくと　興味津々で　中を覗いてくれました。　　　　　　アクションを外して　指でゆっくりと動かしてみたり　遠くから離れて　本体を見て貰うと　「 ハープみたい！？ 」　「 弦の色が、あっちとこっちで　色が違うね！？ 」と　質問も飛び出しました！
遊びに来た　お友達も　交代で　無言で　ジ〜っと　眺めている姿が在ったりと　たくさんの子供達に囲まれた　ピアノの姿が、嬉しく思い　近々に　元のオーナーさんの所へ　報告に伺おうと思いました。

ついでなので　お子さん達の姿を見ていて思いついたのですが、同じピアノに接していても　弾く方と　調律する者では　ピアノの　見え方が、ちょっと違いのでは！？　と　お子さん達からの　質問などを聞いていて思ったので　「調律師の　調律時の目線 」　で　１枚　撮ってみました。

静かに暮らしていた　【 KRAUS 】　が、たくさんの人たちに　囲まれて　弾いて貰える姿が、見られた　嬉しい日となりました。