懐かしいブランドのピアノに会えました♪


昨年の3月の車検の時に 山梨に来て 一番最初の買物となった 愛車の 《 RAV−4J 4WD 》 の マニュアル車が、 寿命と成った…。   JAF の 出動要請をお願いしてからのお付き合いで JAF車 の有る 娘の同級生のお家の 自動車整備工場に 何かとお世話になって来ました。   冬場に撒かれる 塩カル の 為に 気を付けてはいても  息子が免許を取る歳までの もう1回の車検は 『 通らないよ…。 』 と 連絡が有って さて困ったのは 車検代は取り合えず有るものの それ以上の予定が無かった!!   更に 直ぐに乗れる車となれば〜 その時にも借りていた 《 代車 》 を 交渉して 譲って頂く事が、一番早いぞ〜♪ と 既に その 代車 も 普通車の代車は勿体無いから〜 と 業者に出す手続きを進めていた所に 『 これ、下さいな! 』 と 車検1年半付き・破格値で 譲って頂きました。    
オーディオ類が、壊れていて  中古のCDが聴ける物を 工作して貰って何とか付けて貰いました〜♪   距離を走る時に 無音… なのは、 意外と気になるもので  逆に 高速道路などを走るときには 路面状態などで CDの音が掻き消される事も多々有るものの 何かが聞こえてくる事は 小さな気分転換になっています。  色々な CDを積んではいますが、 結局 いつも 《 フォーレ  連弾曲 ドリー 》を ずっと掛けています。
 

調律の依頼を頂いて どの様な ピアノなのかを確認してみると 【 ワーグナー 】と ありました。    とても懐かしいブランドで  広島にあった 《 東洋楽器 (株)》 が、 大阪本社の 協立楽器店 用の オリジナルブランドとして 作っていた ピアノです。   私が、勤めていた 調律事務所は この 協立楽器 の 東日本エリアを 担当していた会社でしたので 「 もしかしたらば〜!? 」 と 思いながら 調律に伺ってみると 楽器が作られた時からの記録が書かれる 《 調律カード 》 が、ちゃんと残っていて 会社の先輩方はじめ 後輩の名前が、書かれており  お客様に 『 このピアノは 元々 神奈川県に ありませんでしたか? 』 と 伺うと  『 そうなの! よく分かったわね!? 』と 驚かれました。    当時の仕事量は 今では考えられないほど有りましたし  担当エリアも 居住地を中心に 可なりの広範囲(私は 練馬の自宅を中心に 千葉・埼玉・群馬・茨城・栃木・山梨 そして 都内・都下 )を受け持っていましたが、 カードの書かれている 調律師の名前を見ると 大体の元々在った場所が、分かりました。  

何年ものお付き合いの有る お客さまと 新規のお客様はじめ 会社に入る 依頼を エリアや 機種などによって 担当者ヘと分けられていましたが、 修理などの緊急な依頼の お客さまヘは  その日の夕方に会社へ 『 これから戻ります。』の連絡を入れた時に 『 今から行って! 』と 指示を出されて  その連絡を入れた 公衆電話から 直ぐにお客様のお宅へ お電話をする事も 少なくありませんでした。
ワーグナー 】 は ちょっと個性的な楽器で 音は 煌びやかな中に コロコロと転がる様な 可愛らしい面も兼ね備えていて 私は 好きな音です♪   25年以上経った この懐かしいピアノは  そのピアノが必要とする 独特な調整をして貰いたそうに 待っていてくれました。   随分と 弾き込まれている跡が伺えるのに その年数を感じることが少なくて 『 懐かしいね! 』と 声を掛けていました。
ピアノの 材料となっている 木材や フェルト類は 年と共に落ち着いてきて 更に 磨耗したり 磨耗したその面が、硬くなってしまって スムーズに働きが出ない事などの 故障未満の様な 調整を必要とする状態から 部品を交換する状態まで 内部では 様々なドラマが、起きています。
そして 温度湿度の変化や 環境の変化によっても 大きく影響を受ける事が、ありますが、 眠っていたピアノが 急激に目を覚まして 弾かれ始めると ビックリする事もあります。
今回は 季節の変り目である事や 設置される場所の 環境が大きく変わって  スムーズに動くように 先ずは 鍵盤の調整をしました。 

大きな ペンチの様な物と 細い棒状の工具で 鍵盤と それを支えるピンや ガイドするピンとの 関係を 好くしてあげます。

好くした積りが、遣り過ぎてしまうと  木と 金属の間に張られている フェルトを新しく厚みの有る物に張り替えるなどをして その隙間を埋めてあげなくてはならなくなるのですが、 これらの工具で 木部の 繊維その物を圧迫する事で 隙間を増やす作業をしますので フェルトを張り替える様な事にならない程度に 加減をして 調整してあげる事が、 ピアノを長く 気持ち好く弾いて頂く為の 秘訣でも有ります。
金色の 真鍮の棒状の工具は 学生時代に ハンズで真鍮棒を買ってきて 旋盤が無かったので ボール盤を利用して 自分で 作った 工具です。   既成の物も有るのですが、 師匠達に 『 自分で作れそうな工具は 自分で作る! 工具屋から買った工具も 自分で一手間加えると 使いやすくなる! 』 と言われて 随分と 色々なものを作りました。   ピンセット1本でも 自分で グラインダー等で 手を加えると 使い易くなりますが、 そのピンセットが そろそろ寿命が来ていて 使う度に調整していますが、 段々その修理が効かなくなってきています。
その様な 一手間加えた工具たちを使って 全体のバランスを整えて上げるだけで タッチや 弾き心地が、変わってくれる事は 実に嬉しいことです!!


仕事が終わって お茶を入れて頂いたのですが、 その時に 『 家で採れた お豆だよ! 』 と お婆さんが、電子レンジで 炒り立てホヤホヤの 《 落花生 》 を出して下さいました。   県内でも 落花生を作る方々が、年々増えているのですが、 カラスとの戦いの上の収穫です。   種の豆を蒔くと カラスがほじくって食べてしまうし 花が咲いて 地中に潜って実が大きくなってくると カラスがほじくって 又食べてしまうので 『 網掛けして それで食べさせないようにするの。 』 と  野生動物の賢さには イタチゴッコな事が、多々起こるものですね… と 苦笑しました。
『 お土産に 家でチンして お子さん達に食べて貰ってみてね! 』と 袋に一杯 下さいました。  電子レンジで チン! と 鳴る前に 何とも 香ばしい香りが漂ってくるのは 食欲を倍増させます!!

ドリー?フランス近代ピアノ・デュオ作品集1

ドリー?フランス近代ピアノ・デュオ作品集1

偶々、 フォーレの ドリーを探していて見つけた1枚ですが、 音の質感などが とても穏やかで 2人の弾き手の呼吸も 人間らしい 仕上がりになっています。